ワイルドライスクラブ

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設立

1998年5月10日

目的

日本を含めた東アジアの主食であり、人類の生存のための不可欠な食料であるコメの重要な遺伝資源「野生稲」の自生地保存のための運動の促進のために設立された。野生稲は栽培の始まった中国を始め、東アジア、オーストラリア、南米、アフリカで自生している。多様な遺伝子を持ち、品種改良の材料として重要で、中には農薬や肥料が不要な種もある。野生稲の種子は日本を始め各国や国際稲研究所(IRRI)など国際機関の種子保存庫に収集されているが、完璧なものではなく、劣化も起こるし、保存庫の停電もありえる。さらに自生地では突然変異によって、新しい遺伝子をもった野生稲が生まれることもあるが、この野生稲の生育地が開発によって消滅しつつある。この様な状況下で、野生稲の自生地保存の必要性を提唱した彫刻家の田辺光彰氏に呼応してワイルドライスクラブが結成された。

活動

国際研究機関や各国の農業関連機関と連携して野生稲の自生地調査や国際シンポジウムの開催、世界の野生稲自生地保全のためのネットワーク構築を図っている。野生稲の重要性を訴えるために会員の彫刻家・田辺光彰氏の野生稲を題材にした彫刻を各国の代表的な農業研究機関や国際研究機関へ寄付する運動も実施している。

会員

87名。

  • 田辺光彰(彫刻家)
  • 森嶋啓子(野生稲研究者)
  • 中川原捷洋(遺伝学者)
  • 大塚啓二郎(前国際稲研究所理事長)
  • 都留信也(元国際稲研究所理事 元国連大学副学長)
  • ダンカン・マッキントッシュ(国際稲研究所広報部長)
  • 吉本忠夫(日本盆栽協会理事
  • 堀江泰子(料理研究家)
  • 金関恕(大阪弥生博物館館長)
住所

大阪市西区江戸堀1-4-21-501 バイオルート内

電話

06-6445-2766

FAX

06-6445-2799

Email

bio-root@biscuit.ocn.ne.jp

過去の活動歴

  • 1.2002年以来6回(大阪4回、ネパール1回 オーストラリア1回)のワールド・ワイルド・ライス・フォーラムの開催。野生稲の調査とデータベースの作成、自生する土地の保存活動を目指すことを決議。
  • 2.会員の田辺光彰氏制作の野生稲の彫刻の農業関係施設への贈呈。
    贈呈先 国際稲研究所(IRRI)、グローバル種子保存庫(ノルウェー)、FAO(イタリア)、タイ国立パトムタニ稲研究所など。
  • 3.ネパールのNGOグリーンエナジーミッションの野生稲調査フィールドワーク支援。

今年の活動予定

1.ワールドライスフォーラム2010の開催 10月

2.国際稲研究所での「野生稲自生地保全のための国際ネットワーク」構築の支援。